均一性の問題を解決する。
まじめに丁寧に作る
全てを支える「均一性」
私たちは素材メーカーとして性能、品質、コストなどを考え製品を作りますが、そんな全ての土台としてあるのが「均一性」です。例えば、1枚のゴムスポンジシートの右端と左端をみた時に品質が違うという事になればそれはもう、素材とは言えません。性能や品質、全て根底から崩れることになります。しかし、そんな均一不良の製品が少なからず市場に出ているのも確かです。
バラバラな厚さにカットされてしまう
例えば右の写真は、当社のお客さまの、ある加工会社から頂いた他社メーカー製のゴムスポンジです。ゴムスポンジに手で圧力をかけると、ご覧のように矢印の真ん中部分だけが、より凹んでいるのが分かります。これはこのゴムスポンジシートに均一不良がおき、真ん中部分だけが硬度が違うために起こっている現象です。私たちが納品するゴムスポンジシートは加工会社で規定の厚さにカットされる事があります。スポンジをカットするには特別な技術が必要ですが、刃を通りやすくするために、写真の様に少し圧縮しながらカットします。例えば5等分にカットする時に、写真の様なスポンジですと、見た目上では均一に刃をいれたとしても、①と⑤、②と④、そして③という3種類のバラバラな厚さにカットされてしまいます。特に凹みのある③などは厚みが大きく違ってきます。これでは素材(商品)として成り立っていないのは明らかです。それでもこのくらいならとある程度加工会社に許容されている業界の空気もあります。おかしな話ではないでしょうか?
まじめに丁寧に作れば均一な製品は作る事ができる
日本では製品が均一であることは常識です。私たちも当然の事としてこれまで製品を作って来たのですが、世間を見渡すとそうでない部分があるのに驚きました。それでは何が原因でこういった事が起こるのでしょうか?もちろん、その製造工程を見ていないのではっきりした事は言えません。もしかしたら、製造上のコストの問題や設備の性能の問題もあるのかもしれません。ただ、それでも言える事は、まじめに丁寧に作っていないからです。 どれだけ良い材料を使っても、どれだけ良い設備を使っても、どこかに緩みがあるとこういった製品ができてしまいます。ゴムスポンジ製造業に携わる者なら、ある程度の設備があるなら、まじめに丁寧に作れば均一な製品は作る事ができるんです。そこはゴム屋としての、作っている人間としてのプライドにつながって来るのかもしれません。
“ゴムスポンジ”を販売するのではなく、お客様が”求める機能をきちんとお届けする”のが宮原ゴムの考えです。
(宮原ゴム工業株式会社 宮原良信)